『ohno lavoro in cuoio』の職人・大野椋平は、ステッチングの強度にこだわり抜き、手縫いでは珍しい逆目打ちを採用。通常の目打ちでは、左撚りで作られている糸の撚りを戻す方向で縫い進めていきますが、逆目打ちを採用することで、糸の撚りをさらに締め上げながら縫い進めることができ、ステッチの強度をより一層高めた仕立てを実現しています。また、もっとも強度が必要とされ、美しさを表現できる部分でもあるコバは、それらを両立させるために、手間と技術を惜しまず平滑度を極めた鏡面仕上げへと導き、優れた耐久性とともに美しい輝きも獲得。さらに、裏張りにおいても、もっとも強度が高い表面である銀面を、両面とも表になるように張り合わせることで、薄い仕立てでありながらも強度を兼ね備えるとともに、見えない部分まで表面になっている重厚感と高級感も併せ持っています。ネン入れは、ステッチ・コバとのバランスを考慮したうえで、しっかりと仕上げてブランドとしての品位を表現。構造においては、革の厚みを的確・緻密に調整しながら、各パーツが最適な役割を果たせるように設計することで、しっかりとした感触の使用感を追求しています。