日本の革産業を支えている姫路の坂本商店が、国産黒毛和牛の原皮を使用して、日本の伝統技法である“鞣しの技術”と“漆塗りの技術”を融合させて、鞣しから加工まで一貫生産しているのが「姫路黒桟革」。“革の黒ダイヤ”の異名を誇り、小さなダイヤの粒が無数に散りばめられたような美しい輝きが魅力です。姫路の伝統的な“白鞣し”という技法で仕上げた牛革を手揉みしてできたシボに、手作業で本漆を施して乾燥と塗りを繰り返しながら幾重にも漆を塗り重ねていき、煌びやかで奥深い光沢を醸成しています。摩擦に強く耐久性にも優れており、剣道の胴胸などの武道具にも採用されるとともに、戦国時代には大将クラスの甲冑にも使われていたという代物。このように手間と時間を要して完成する「姫路黒桟革」は、専門の職人でも月に20枚程度しか作れない大変希少な素材になっています。