『acca bottega』の革職人・池田治樹は、ひとりでデザイン・パターン・仕上げに至るまですべて行うことで、素材本来の特性を生かした存在感あふれるアイテムを追求。素材だけでなく他の部材にもこだわり、ニッケル・シアンフリーのホックや有機溶剤フリーの水性のりを用いるなど、できる限り有害なものは避けて環境やユーザーを気に掛けています。ブランドを象徴する重厚感あふれる丸コバは、革包丁・カンナで形を整えた後にバフ掛け・ヤスリを施して滑らかな流線形にして、コバ磨き剤を塗布して手間暇を掛けながら磨き上げていく想いを注入。一目一目を丁寧に縫える足踏みミシンを使用している縫製は、糸なしの空ステッチで穴だけを開けてから、その穴を拾いながら手回しで縫うことで、手縫いのように時間を費やして高品質なステッチへと導いています。さらに、パーツごとに変化を加えているネン入れや、一枚仕立ての床面に丁寧なアイロン加工を施す裏処理など、細部の積み重ねから生まれる美しい造形へと昇華。このように、計算し尽くしたうえで正確に仕上げることで、洗練された工業製品のような高品位を醸成しています。